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テクニカ OC-9 を修理する。 [修理記録]

針なし の テクニカ OC-9 を修理した。

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OC-9 シリーズの発電ユニットは AT-F3系と同じだ。
つまり、あのじゃまなスタイラスガードがある。
AT-F シリーズの修理はお断りと表示している人もいる。

OC-9 オリジナル
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カンチレバーはボビンと一体化された鞘にカンチレバーをはめ込む構造になっている。
テクニカの歴代のMCカートリッジもこのような構造になっている。
鞘の部分から折れてしまっている。

このスタイラスガードを正確に通して、正確に垂直方向に運動できるようにしないといけない。
接着材のはみ出しもゆるされないし、太いカンチレバーも干渉するので NGだ。

手持ちから探して テクニカ AT-15Ea のカンチレバを移植することにした。
顕微鏡をみて慎重に接着する。

無事完了と思ったら、スタイラスカバーがぐらぐらして外れてしまった。
折角なので、スタイラスカバー無しのスケルトン状態で聴いてみた。



OC-9III
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構造は OC-9と全く同じだ。
ダンパの材質は違うようだ。
オリジナルは白色系でかなり柔らかめでつぶれるまでテンションワイヤーで圧力をかけている。
III は黒系でかなり硬め、テンションワイヤーで変形はしておらず、角柱のゴムの形がはっきりしている。
最初は、鞘からカンチレバーが抜けたのかと思っていたがどうも鞘が折れたようだ。
そのまま接着はできない。
当然スタイラスガードがなければいろいろ方法があるが、スタイラスガードのせいで制約がありすぎだ。
ダンパを観察したところ、硬く劣化していそうなので、駄目もとで AT-10Gのカンチレバーを移植した。

オリジナル修理品と比べるとややアダルト調だが、低域の芯もしっかりしていてロックも問題ない。
線がしっかりしており、所謂 JAZZ 向きかもしれない。



カートリッジのサウンドのカンチレバーとスタイラスチップが音に及ぼす影響は小さいと考えている。
プレヤーシステムも含めてトータルで考えるべきである。
IIは0.5mil のコニカルだが高域不足と感じることはない。
オリジナルはハイ上がりすぎて少し不自然な感じだ。
やはりこのシリーズのカートリッジは難易度が高い。


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