SSブログ

ヤマハ 一体型カートリッジ MC-1X を修理する [修理記録]

ヤマハ 一体型カートリッジ MC-1X を修理した。

MC-1X と MC-1S ととても面白い発電構造だ。
サテンのカートリッジと似たような発電構造だ。
このカートリッジは断線が非常に多い。

入手したカートリッジは、半分が断線していた。
MC-L1000 の内臓型のような不思議な発電構造だ。

このカートリッジのカンチレバーは、ベリリウムカンチレバー採用とされているが
無垢ではなく、ベリリュームのパイプなのだ。
SHURE V-15 TypeV シリーズも一時期、ベリリュームパイプを使っていた。
とにかく脆い、カンチレバーを触っているとボロボロ崩れていく。
DL-305 のボロンパイプと良く似ている。

同時に2個修理した。
P1670552.JPG
1個は根元から折れており、1個は先端の一部が崩れている。
とにかくとてもデリケートなカートリッジであることは間違いない。
軽量化を図った結果だろう。
P1670555.JPG
根元から折れた方は、テクニカ AT-33E からの移植
P1670554.JPG
1022_1.jpg

先が折れた方は、オルトフォン MC-200 からの移植だ。
よく、米粒程の表現があるが、米粒は大きい、ゴマも大きい、折れたシャーペンの芯のかけら
といった感じだ。
作業しているうちに、無くなってしまうことが多々ある。
本当に、厳しい戦いだ。
最初に、エポキシボンドで先端を充填、カンチレバーが無くならないように慎重に挿入する。
顕微鏡にで見ながら慎重に位置を合わせる。
エポキシボンドの粘度が問題だ。
粘度やや低い、コントロールが難しい。
24時間効果を選んだ、一度調整しても、流れてしまう。
1時間後が勝負だ。
30分後に、調整、1時間後に再調整
このあたりになると、粘度が高まりほとんど流れない。
なっとか、納得の行く位置に固定できた。
念のため、10日間養生した。

P1670553.JPG
1022-2.jpg



サウンドを比較すると、オルトフォンカンチレバーの方が、スピード感がある。
両方とも、うまく修理できた。

nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。